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カスタマーレビュー
おすすめ度:
加藤文太郎に近づきたい・・・
(2008-02-08)
人それぞれ生きかたがありますが、この人ほど真の一匹狼であった男は少ないと思う。名誉や金銭、物欲に縛られず純粋に生き、しかも社会人としてエンジニアの仕事もこなす。『狼は帰らず』という森田勝をモデルにした作品の場合、すべてを犠牲にして山にのめりこんでいくが、文太郎は家庭も持ち、最期は同行者を見捨てれば自分だけ生き残れる場面でも諦観ともいえる死に方をした。山行ではなく日常生活における文太郎の心情描写がすばらしい。当然、小説として脚色してあるにせよ、私自身はその価値観に共感し、何度も読み直した。山岳小説というよりも伝記に近い。
ノンフィクション ノベル
(2008-01-21)
主人公の加藤文太郎は実在の人物です
実在の人物を主人公にして小説を書くことは昔からあります
ビクトル・ユーゴーのレ・ミゼラブル
フォレスたーのホーンブロア
ゲーテのファウスト(もっともこれは戯曲です)
孤高の人はすぐれたノンフィクション・ノベルです
昔から優れた作品にはモデルがいます
新田次郎の名作「栄光の岩壁」は芳野満彦がモデルです
新田次郎は実在の人物をモデルにして優れた作品を作る名手です
私は新田次郎を尊敬します
孤高の人生
(2007-10-02)
実在の登山家・加藤文太郎の人生を、山岳小説の雄・新田次郎が描く。
新田氏は富士山観測所勤務の折に故人と一度会っているという。
本文中に観測所での職員とのやり取りが登場するが、実際もこんな様子だったのだろうか。
魔が差したとしか思えないたった一度のパーティによって、単独行の加藤は還らぬ人となる。
結末がわかっていながら夢中で読み進め、次第に危険な方向へと向かい始める加藤の行動を
この時この人と出会っていなければ或いは・・・・・・と詮無いことを考えてみる。
若い頃の加藤は他人とパーティを組むなど考えられなかった。
それは、不器用さから他人に対し心を閉ざし、常に一人で行動してきたからだ。
しかし、妻・花子との生活により人の温もりを知った加藤は、もう以前の加藤ではなくなっていた。
物語のなかで、人は何故山に登るのかとの問いが何度か繰り返される。
私自身、何かを振り切るように山の中に身を置いた時期があった。
しかし、今あの時のような山行をしようとは思わない。
あれは、当時の自分にとって必要な時間であったと今になって思う。
趣味として登る山と人生そのものを賭ける山はまったく別のものだろう。
加藤氏の山はどのようなものだったのだろうか。
加藤文太郎というマイルストーン。
(2005-12-17)
山岳小説では日本百名山・氷壁と同じくらい有名な作品。
主人公の加藤文太郎さんは、サラリーマン登山家(プロの登山家ではない)として稀代の登山記録を残した人で、兵庫県六甲山には彼の偉業を展示した記念博物館がある。
彼が生きた時代を知れば解るけど、彼の登攀記録は本当に凄まじい。
彼を育てた六甲山の存在も、この作品を通じて伝わってくる。
ちなみに、北アルプスの名峰槍ヶ岳の北鎌尾根を冬季に登攀中壮絶な凍死をしたことでも有名だけど、彼は北鎌尾根を下降したのであって、登攀はしていない。
おすすめです
(2005-11-30)
人は孤独である。
孤独であることを避けてもいけないし、しっかりと向き合うことの大切さを考えさせれる。
少年加藤文太郎は孤独を好んだが、彼を囲む友人達や教師との心の交流の中で、挫折を踏み越えて、たくましく成長してゆく。
勉学、仕事に真面目に取り組む傍ら、山での単独行動を究めてゆく。
山、山、山である。地元神戸から北アルプス、夏山から冬山の単独登攀と推移し、技術的にも経験的にも向上してゆく。
その間、周囲の喧騒とは相容れず、自分の内面と向き合い孤高の人となってゆく。
しかし、そんな純粋な彼にふさわしい相手と出会い、結婚し子供を持つに至り今までと違う心境になる。
そんな最中、友人の誘いを断れず、生涯一度限りの同伴登攀者との冬の槍ヶ岳へ向かい、遭難してしまう。
不死身と言われた彼も、伝説の単独登攀者となってしまう。
新田次郎は、山での行動の描写もさることながら、人間的成長や社会的な営みも丁寧に描写している。
モデルになった実際の人物と多少の違いはあるようだが、山に魅せられた人物の純粋さを充分に感じさせる。
おすすめ度:
加藤文太郎に近づきたい・・・
人それぞれ生きかたがありますが、この人ほど真の一匹狼であった男は少ないと思う。名誉や金銭、物欲に縛られず純粋に生き、しかも社会人としてエンジニアの仕事もこなす。『狼は帰らず』という森田勝をモデルにした作品の場合、すべてを犠牲にして山にのめりこんでいくが、文太郎は家庭も持ち、最期は同行者を見捨てれば自分だけ生き残れる場面でも諦観ともいえる死に方をした。山行ではなく日常生活における文太郎の心情描写がすばらしい。当然、小説として脚色してあるにせよ、私自身はその価値観に共感し、何度も読み直した。山岳小説というよりも伝記に近い。
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主人公の加藤文太郎は実在の人物です
実在の人物を主人公にして小説を書くことは昔からあります
ビクトル・ユーゴーのレ・ミゼラブル
フォレスたーのホーンブロア
ゲーテのファウスト(もっともこれは戯曲です)
孤高の人はすぐれたノンフィクション・ノベルです
昔から優れた作品にはモデルがいます
新田次郎の名作「栄光の岩壁」は芳野満彦がモデルです
新田次郎は実在の人物をモデルにして優れた作品を作る名手です
私は新田次郎を尊敬します
孤高の人生
実在の登山家・加藤文太郎の人生を、山岳小説の雄・新田次郎が描く。
新田氏は富士山観測所勤務の折に故人と一度会っているという。
本文中に観測所での職員とのやり取りが登場するが、実際もこんな様子だったのだろうか。
魔が差したとしか思えないたった一度のパーティによって、単独行の加藤は還らぬ人となる。
結末がわかっていながら夢中で読み進め、次第に危険な方向へと向かい始める加藤の行動を
この時この人と出会っていなければ或いは・・・・・・と詮無いことを考えてみる。
若い頃の加藤は他人とパーティを組むなど考えられなかった。
それは、不器用さから他人に対し心を閉ざし、常に一人で行動してきたからだ。
しかし、妻・花子との生活により人の温もりを知った加藤は、もう以前の加藤ではなくなっていた。
物語のなかで、人は何故山に登るのかとの問いが何度か繰り返される。
私自身、何かを振り切るように山の中に身を置いた時期があった。
しかし、今あの時のような山行をしようとは思わない。
あれは、当時の自分にとって必要な時間であったと今になって思う。
趣味として登る山と人生そのものを賭ける山はまったく別のものだろう。
加藤氏の山はどのようなものだったのだろうか。
加藤文太郎というマイルストーン。
山岳小説では日本百名山・氷壁と同じくらい有名な作品。
主人公の加藤文太郎さんは、サラリーマン登山家(プロの登山家ではない)として稀代の登山記録を残した人で、兵庫県六甲山には彼の偉業を展示した記念博物館がある。
彼が生きた時代を知れば解るけど、彼の登攀記録は本当に凄まじい。
彼を育てた六甲山の存在も、この作品を通じて伝わってくる。
ちなみに、北アルプスの名峰槍ヶ岳の北鎌尾根を冬季に登攀中壮絶な凍死をしたことでも有名だけど、彼は北鎌尾根を下降したのであって、登攀はしていない。
おすすめです
人は孤独である。
孤独であることを避けてもいけないし、しっかりと向き合うことの大切さを考えさせれる。
少年加藤文太郎は孤独を好んだが、彼を囲む友人達や教師との心の交流の中で、挫折を踏み越えて、たくましく成長してゆく。
勉学、仕事に真面目に取り組む傍ら、山での単独行動を究めてゆく。
山、山、山である。地元神戸から北アルプス、夏山から冬山の単独登攀と推移し、技術的にも経験的にも向上してゆく。
その間、周囲の喧騒とは相容れず、自分の内面と向き合い孤高の人となってゆく。
しかし、そんな純粋な彼にふさわしい相手と出会い、結婚し子供を持つに至り今までと違う心境になる。
そんな最中、友人の誘いを断れず、生涯一度限りの同伴登攀者との冬の槍ヶ岳へ向かい、遭難してしまう。
不死身と言われた彼も、伝説の単独登攀者となってしまう。
新田次郎は、山での行動の描写もさることながら、人間的成長や社会的な営みも丁寧に描写している。
モデルになった実際の人物と多少の違いはあるようだが、山に魅せられた人物の純粋さを充分に感じさせる。
